【HSP×バイク】相性はよくないのか?HSPライダーがバイクと上手く付き合っていくコツを紹介

【HSP×バイク】相性はよくないのか?HSPライダーがバイクと上手く付き合っていくコツを紹介
この記事のおススメ読者

・HSPとバイクの相性を知りたい方
・HSPライダーの実体験を知りたい方
・HSPでもバイクと上手く付き合えるか不安な方

 この記事を読んでいる方は、おそらく自身がHSPの気質に当てはまると認識している方か、HSPライダーについて知りたいと思っている方だと思います。

 中型バイクを持っている私自身、HSPの特性に当てはまっており、そのことで悩むことも多々ありました。今もHSPに関する悩みは出てきますが、自分自身の気質を受け入れて、できるだけ無理しない生活を心がけています。

 この記事では、そんな私の実体験をもとにHSPとバイクの相性、バイクと上手く付き合っていく方法について紹介しています。

 ※あくまで一個人のエピソード・主観的な意見として全て鵜呑みにせず、読み進めていただけると嬉しいです。私の場合は、HSPの中でもHSS型HSPなので、HSPすべての方に当てはまる内容ではありません。

1. HSPとは何か?

 この記事に辿り着いた大半の方は、HSPについてある程度の知識があると思いますが、改めてHSPについて簡単に紹介します。

「3.HSPとバイクの相性について」までスキップ

 HSPとは、「Highly Sensitive Person」の略称で、人一倍繊細な気質をもって生まれた人のことをいいます。HSPは生まれ持った気質なので、努力で改善できるものではありません。

数年前から「繊細さん」というワードが世間に広まりはじめ、繊細さんに関する多くの本が出回りました。

 繊細さんに関する本を実際に手に取って、その内容に共感し、「自分だけではなかった」「自分自身の弱さが原因ではなかった」と、気が楽になった方も多いかと思います。

 本によっては、「自分には当てはまらない」と感じる内容もあると思いますが、HSPの特徴や、辛いと感じている部分を緩和する方法は人によっても異なってくるため、自分に合った生活スタイルを取り入れるようにしましょう。

 人一倍繊細な気質を持つHSPですが、HSPには「内向度合い」と「刺激の追求度合い」から大きく4つのHSPタイプが存在します。

 1. HSP(内向型HSP)

 ・刺激に敏感でリスク回避の傾向が強く、一人の時間を大切にするインドアな生活が合うタイプ

 2. HSE(外向型HSP)

 ・人と関わることが好きだが刺激はあまり求めず、一人の時間も大事にしたいタイプ

 3. HSS型HSP(刺激追求型HSP)

 ・好奇心旺盛で一人で色んな事を実行し、疲れていても休まずに動いてしまう矛盾したタイプ

 4. HSS型HSE(刺激追求・外向型HSP)

 ・人と関わることが好きで、リーダー気質があるが些細なことで傷ついてしまうタイプ

 

 また、HSPには共通してみられる4つの主な特性「DOES」があります。DOESは、HSPの提唱者、エレイン・アーロン博士が定義しました。

DDeps of processing

  物事を深く考える

O:being easily overstimulated

  刺激に対して過剰に反応する

E:being both emotionally reactive generally and having high empathy in particular

  感情の反応が強く、共感性が高い

S:being aware of subtle stimuli

  ささいな刺激を察知する

 

 4つのHSPタイプの内、どのタイプに当てはまるのか、そもそもHSPなのか、が気になる方は一度HSPの診断をしてみるといいでしょう。

HSP診断テスト

https://www.hsptest.jp/

1-1. 筆者のHSP型とHSPエピソード

 私は、様々なことに敏感で、疲れやすくてどこかが異常だと感じることが多々ありました。また、そのことを誰にも相談できず、「自分が弱いだけなんだ」と決めつけて、もっと自分を追い込んでしまう悪循環を生み出していました。

 友達と会うのは好きですが、長時間一緒にいると、楽しいのに疲れてしまう自分に嫌気が差すことも何度もありました。私と接する方はそんなこと気にしていないと思いますが、帰ったら疲労困憊でぐったりしてしまうことも何度もあります。しかしある時、HSPというワードを知り、自身の特性を当てはめてみるとHSPの4つのタイプの中でHSS型HSPに該当していることが分かりました。

 幼い頃から内向的ですが、新しいことにチャレンジするのが好きで、バイクという趣味もチャレンジの一環で免許を取得することから始めました。このブログを始めたのもそうです。ただ、一つのことに没頭してしまうとそればかり考えていたり、必要以上に頑張りすぎてしまうことがあり、気づいたら疲弊していることも多くあります。

 今は、自身の特性を理解し、周りが当たり前にできていることでもすごく疲れてしまうという性質を受け入れているため、気づいたら疲れ切っているということは少なくなりました。それでも、自分が気づきにくいストレスや疲労をできるだけ減らすために、普段の生活で外部刺激を減らすための工夫をしたり、一人でのんびり過ごす時間を少しでも作るように心がけています。

 

日常生活でのHSPエピソード

 私が日常生活や仕事の中で気になる部分はかなり多くありますが、正直挙げだしたらきりがないので代表的なもので紹介します。

 例えば、家の中では冷蔵庫から時々なるブーンという音や換気扇の音、エアコンの風音、テレビをつけているときの電磁波、隣人の足音などが気になってしまいます。また自分の生活音が周りに聞こえていないか考えてしまいます。

 ショッピングに出かけたときは店内の音やライトに耐えられなくなって帰りたくなったり、大きい音がする場所はすぐに疲れてしまうので、できるだけ近づきたくないと思うことがあります。特に照明コーナーは眩しすぎて自分の中では立ち入り禁止区域です。

 ニオイについては、車やバス、電車に入った瞬間にかなり敏感に感じるのでニオイが原因で酔いやすくなったり、近くにいる人のにおいを敏感に感じてしまうこともあります。コーヒーの香りはかなり好きですが、カフェインや糖分に敏感で、眠れなくなることがあるので、できるだけ夕方以降に飲むのは避けるようにしています。

 仕事面では、照明やPCのライトが気になったり、周りの会話や電話の音にすごく敏感になって手が止まっていることがあったりします。電話担当になっているときは自分の仕事をするにも、いつ電話がかかってくるか考えてしまっていたり、周囲や相手の反応を必要以上に伺ってしまうので、家に帰るとぐったりしていることがあります。

 

HSPに効果的な工夫

 HSPという気質を持っているがゆえに、嫌でも気になってしまうことが多くありますが、HSPが持つ4つの特性「DOES」の「S(ささいな刺激を察知する)」については環境や生活の仕方を変えることで、軽減できると考えています。特に私が日常生活で気になる刺激は、音と光になります。

 音については、ノイズキャンセリング機能のあるイヤホンが大活躍です。私は気にしなくてもいい雑音程度の音でも気になることがあります。例えば、電車に乗っているときの空調音や、車が道路の上を走る音、聞かなくてもいい周りの会話などです。移動中はこのような音を遮断するだけで、無意識に取り込んでいる情報をカットできるため、ノイズキャンセリングのイヤホンを活用しています。最初は音がなくなることに違和感がありましたが、今は慣れてきたので移動中は極力音を遮断しています。

 家の中にいても電車や車の音、隣人の騒音などがひどい場合は、比較的静かな場所への引っ越しを検討してみるのもいいでしょう。私自身、静かな場所に引っ越してからは家の中にいても電車や車の音がほとんど気にならなくなり、睡眠の質が格段に上がりました。引っ越しはハードルが高いので、予定がない方は耳栓を導入することも検討してみましょう。

 光に対しては、PCやスマホにブルーライトカットの設定をして画面を黄色くしたり、画面をダークモードにしてできるだけ眩しくないように設定しています。

 PC作業などで画面を見る時間が多い方は、ぜひブルーライトカットの設定をしてみて下さい。

 小さなことですが、毎日感じる刺激はできる限りカットしておくことで疲れにくくなりますよ。

 上記の些細な音や光を遮断するのも有効的ですが、HSPが疲労回復するのに欠かせないのは、十分な「睡眠」です。最低限自分が必要な睡眠時間は必ず確保するようにしましょう。また、自分に合った寝具に変えることで、睡眠の質を上げるのも効果的です。

 

2. ツーリングでのHSPエピソード

 HSPは日常生活だけでなく、バイクに乗っている際にも気になっていること、感じていることがあります。ここからはツーリングでのHSPエピソードについて紹介します。

HSPがバイク走行時に考えていること

 私の場合は、ツーリングで周囲の景色も楽しむことよりも、自分自身でバイクを操作して走っていることを実感する楽しさの方が強いです。例えば、エンジンの回転音を聴きながらスムーズなギアチェンジができたときは嬉しくなります。また、トコトコと心地よいスピードで風を感じながら走るのもすごく気持ちいいです。
 そして、HSPだからかは分かりませんが、楽しみながらも常に周囲を警戒しており、「安全運転第一」が頭の中にあります。

 一般的にHSPは非HSPよりも危険察知能力や直感が優れていると言われています。確かに、わずかな音や視覚情報から色んなリスクを考えて動いてしまうので、私も含め、危険運転はまず好みません。

 安全運転はドライバーとしてできて当然のことではありますが、バイクに限らず普段から安全運転が当たり前のようにできるのはHSPのメリットでもあると言えます。しかし、常に注意力に意識が集中しているため、長距離ツーリングになると、疲れてぐったりしてしまうことがあります。また、ツーリングでバイクに乗りながら周囲の景色や雰囲気を楽しんではいますが、運転への意識が強いので、バイクを止めないと景色が十分に楽しめないことがあります。

 例えば、ツーリングしているときに友人は面白い建築物を見つけていたみたいですが、私はバイクを走らせることに集中していて、あまり周りの風景に意識を向けることができていないといったことがありました。その時の疲れ具合によっても変わってきますが、運転への意識が高いからこそ見逃している景色はあるかもしれません。

 また、複数人でツーリングに出かけたときは、自分以外の仲間が今どういう感情でバイクに乗っているのかがすごく気になります。目的地に到着した時や休憩時にバイクに乗っているときの気持ちを共有したりするのが、個人的には好きだったりします。

3. HSPとバイクの相性について

 結論、HSPの中でもHSS型タイプの方はバイクとの相性がいいと私は考えています。HSPには4つのタイプがありますが、HSP(内向型HSP)やHSE(外向型HSP)の刺激を求めないタイプの方は、一時的には継続できていても、途中でしんどくなってバイクを手放してしまう可能性が高いです。

 内向型HSPの場合は、インドアでの一人の時間を大切にする傾向にあるので、バイクに乗ってツーリングする楽しさより辛さの方が勝ってしまうかもしれません。また、外向型HSPの場合は、人と関わることが好きですが、刺激を避ける傾向にあるのであまりバイクとの相性はいいとは言い切れません。

 内向型HSPや外向型HSPの方は、バイクの免許を取得して、出かけたい時にバイクをレンタルするのが良いと思います。ただし、バイクに乗る頻度が少ないと運転の感覚が衰えている可能性があるので、気を付けて走行するようにしてください。

内向型HSP/外向型HSPとバイクの相性

・刺激を避ける傾向にあるため、バイクとの相性はいいとは言い切れない

・楽しさより辛さが大きくなり、バイクを手放してしまう可能性が高い

・ツーリングしたい時にバイクレンタルするのがおススメ

 

 私が、バイクと相性がいいと考えるのはHSPの中でも刺激を追求するHSS型HSPとHSS型HSEです。HSS型の方が非HSS型に比べてバイクに興味を持つ傾向が高いのかどうかは分かりませんが、刺激を求めるHSS型であれば、適度にツーリングをすることでむしろ気分転換にもなる趣味として楽しむことができると考えています。

 HSS型HSPである私自身、毎週バイクでどこかに出かけるのは正直しんどいですが、適切な頻度でツーリングに行く分には心が躍るような気持ちで良い気分転換になっています。無理にバイクに乗りすぎてしまうと、しんどくなって手放す原因になるので、楽しめる頻度でバイクに乗るようにしましょう。

 また、集団でツーリングするかソロツーリングするかという問題があると思いますが、私の場合はマスツーリングのような大人数でのツーリングではなく、2,3人くらいの少数でのツーリングが好きです。一人でツーリングしたい時はソロツーリングを楽しんでいます。内向的で刺激を求める私の場合は、ソロツーリングもしくは少数でのツーリングが心地よいです。

HSS型HSP/HSS型HSEとバイクの相性

・刺激を追求する傾向にあるため、バイクとの相性はいいと言える

・適切な頻度でバイクに乗ることで良い気分転換になる

・付き合い方次第ではバイクを手放してしまう

・HSS型HSPは少人数までのツーリングがおススめ

・HSS型HSEはマスツーリングでも馴染める可能性は高い

 

4. HSPがバイクと上手く付き合う方法について

 HSPがバイクと上手く付き合う方法は、すごくシンプルです。

 自分が比較的心地よいと感じるバイクのエンジン音や排気音のバイクに乗っていることを前提としますが、無理にバイクには乗らず、乗りたくなったときにバイクを楽しむことです。HSPの方は、バイク中心の生活にはせず、一人の時間もしっかりと確保してあげると継続的に楽しめる趣味にできるでしょう。

 また、できるだけ長距離ツーリングは避けて、しっかり休憩を挟みながらも日が暮れる前には帰ってこれる距離の目的地を設定しましょう。無理に長距離ツーリングを選択すると家に帰った時にぐったりしてしまうので、翌日に影響を与えるだけでなく、次に乗るときがかなり億劫になってしまいます。

 長距離ツーリングをする場合は、事前に目的地を決めておくといいでしょう。当日や直前に決めてしまうと色々なことを考えてしまい、疲れの原因となってしまいます。ただ、細かなことは決めずに、大まかな目的だけを決めてツーリングするのも十分楽しめます。

 そんなにバイクに乗っていないのに疲れてしまう方は、どういう時に神経質になったり、疲れることが多いのかを振り返る時間を作ることをおすすめします。振り返りから自分自身の理解や改善にもつながり、楽しみを増やすきっかけへとつながります。

HSPのバイクとの付き合い方POINT

・エンジン音や排気音が比較的心地よいと感じるバイクを選択する

・無理に乗らない(乗りたくなったときに乗る)

・長距離ツーリングは頻繁にいかない

・ツーリング前は十分に睡眠をとる

・自分と向き合う時間を作る

 

まとめ

 HSPとバイクの相性はHSPのタイプによって異なります。内向型HSP、外向型HSPの場合はバイクとの相性がいいとは言い切れませんが、HSS型HSP、HSS型HSEの場合は、適度な頻度で乗れば気分転換にもなるので相性はいいと考えています。実際、HSS型HSPの私の場合、適度にバイクで出かけることによって良い気分転換となっています。

 HSPとバイクの相性の良し悪しは、多少あるとは思いますが、付き合い方次第で上手くコントロールできるはずです。「HSPだけどバイクに乗りたい」と考えている方や「バイクに乗っても疲れてしまう」と悩んでいる方は、自分に合ったタイミングでバイクに乗るようにしてみましょう。

 この記事の内容を参考に自分に合った最適なバイクとの付き合い方が見つかると嬉しいです。

↓この記事を気に入っていただけた方は、ぜひ「いいね」をお願いします。